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予約の時間が迫っているのに、 猫がキャリーに入ってくれない。 ベッドの下から出てこない。
この記事を開いた方の半分くらいは、 今まさにその状況 だと思います。 なので先に当日の手順から書きます。 慣らし方はそのあとで。

急いでいる方へ、3行で。
以下、ひとつずつ。
まず、 猫がいる部屋のドアを閉めます。 家じゅうを追いかけ回すと、 捕まえる前に体力と信頼を使い切ります。
ベッドの下に入られる前に閉めるのがコツです。
準備している姿を見られると、 その時点で隠れられます。 キャリーは別の部屋か、猫の視界の外で用意 しておいてください。
いちばん確実なのがこれです。
横から押し込もうとすると、 猫は四肢を突っ張って入口に引っかけます。 これは力の問題ではなく構造の問題なので、 上から入れると一気にラクになります。
上が開かないキャリーしかない場合は、 キャリーを立てて、入口が上を向くようにしてから 下ろしてください。 このとき必ず 床に置いて、壁か自分の脚で支えて ください。 手で持ったままやると、 倒れたり猫を落としたりします。
タオルでうまくいかない子には、 洗濯ネットがよく使われます。 中が見える目の粗いタイプを選んで、 入ったらファスナーを閉め、 ネットごとキャリーに入れます。
ひとつ補足を。 これは 日本の動物病院や、自治体のペット防災の資料でよく挙げられている方法 で、 国際的な診療ガイドラインには出てきません。 ガイドラインが推しているのは ゆるく巻いたタオル のほうです。 なので まずタオル、だめなら洗濯ネット の順で考えてもらえたらと思います。 かかりつけがネットでの来院に慣れているかも、 一度聞いておくと安心です。
10分やってだめなら、 いったんやめてください。 追いかけ続けると猫の興奮が上がって、 さらに入らなくなります。
ガイドラインにも、 興奮しきった猫は静かな場所で最低1時間 落ち着かせてから、 という記述があります。 いまから格闘するより、 そのほうが早いです。
そのうえで 病院に電話を。 伝えることは2つです。
「どうしても入らない」は珍しい相談ではありません。 時間をずらす、 日を改める、 次回に向けて 受診前に飲ませる抗不安薬 を相談する、 といった選択肢が出てきます。 往診という手もありますが、 即日の対応は難しい地域が多いので、 当日の解決策としては期待しすぎないほうがいいと思います。

当日の工夫でしのげますが、 根本的にラクになるのはこちらです。
これがいちばん効きます。
英国の猫専門団体 International Cat Care の飼い主向けガイドでは、 キャリーを物置や車庫にしまわず、猫がふだん過ごす場所に置いておく ことがすすめられています。 目指すのは「家具の一部」。 猫が自分から入って寝ている状態です。
通院のときだけ出てくる箱は、 猫にとって「病院の前触れ」そのもの になってしまいます。
新品のマットより、 使い古したもののほうが効きます。
中でごはんを食べる、 中でおやつをもらう。 これを繰り返していくと、 キャリーの意味が変わっていきます。
扉は開けたままで大丈夫です。 閉める練習は、 自分から入るようになってからで足ります。
フェロモンスプレーを使う場合は、 使う15分以上前 にかけておくとされています。 直前にかけるとアルコール分が残って逆効果です。

実は、 入らない原因の一部はキャリーそのものだったりします。 猫にやさしい診療のガイドライン(米国猫獣医協会と国際猫医療協会の共同ガイドライン)と、 さきほどの団体が挙げている条件を、 飼い主目線に直すとこうなります。
さきほどの「上から入れる」が使えます。 そして 病院でも効きます(後述)。
International Cat Care が挙げている条件です。 布製はたわむので猫が不安定になりますし、粗相したときに洗いにくい。 拭ける硬いプラスチックがすすめられています。
よく言われる基準ですが、 出どころは診療ガイドラインではなく 航空輸送のコンテナ基準 です(立つ・座る・伏せる・向きを変えられること)。 とはいえ目安としては使えます。
ただし 大きすぎてもよくありません。 すき間があると、 移動中に体が振られてしまうので。 「立って向きを変えられて、でもガタガタしない」くらいが目安です。
迷ったら一度、 体のサイズを測ってみてください(猫の体長の測り方|体高・全長・サイズの違いと健康チェック)。
脱走しないことが、 最初に挙げられている条件 です。 ドアのロックは必ず確認を。 古いキャリーは、 留め具のゆるみや持ち手の付け根も見ておいてください。

これも International Cat Care に書かれています。 持ち手やストラップだけで持たず、必ず下から支える。 揺らさない。
猫からすると、 足元が不安定なまま宙に浮いている状態なので、 これだけで怖さがかなり違います。
キャリーに布をかけて、 視覚と聴覚の刺激を減らす ことがすすめられています。 隠れられる感覚になるのがポイントです。
ただし全部ふさぐと暑くなるので、 通気口は開けておいてください。 夏の車内はとくに危ないので、 猫の夏バテ症状|8つのサインと熱中症との見分け方 も見ておいてもらえたらと思います。
動くキャリーは猫を怖がらせます。 いちばんすすめられているのは、前の席の後ろの足元 です。 ここなら滑りませんし、 急ブレーキでも飛びません。 助手席に置いてカーブで滑る、 というのがいちばんよくないパターンです。
あと、 夏は 先にエアコンで車内を冷やしてから乗せて、 キャリーに直射日光が当たらないようにしてください。 車に残して待たせるのは、 短時間でも危険です。
これだけは守ってほしいところです。 かわいそうに思えても、 車内や屋外でキャリーを開けるのは危険 です。 パニックの猫は一瞬で飛び出しますし、 車内なら運転にも関わります。
声をかけるのと、 布の上からそっと触れるので十分です。
これ、 知らない方が多いと思います。
上半分が外せるキャリーなら、猫を入れたまま下半分で診察できます。 現行のガイドラインにはっきり書かれていて、 診察だけでなく検査もそのままできる とされています。 タオルをかけて、 隠れている感覚を残したままで。
逆に、 キャリーに手を入れて引っぱり出したり、 傾けて出そうとしたりするのは すすめられていません。 猫が追い詰められたと感じるからです。
「出てこないんです」と伝えれば、 そのまま診てくれる病院は多いです。 引っぱり出して暴れさせるより、 猫にとっても診る側にとってもラクなので。
猫によります。 数日で中で寝る子もいれば、 数か月かかる子もいます。 急がないほうが結果的に早いです。 通院の予定がある日に初めて出す、 というのだけは避けてください。
視界が狭くなることで落ち着く子が多いです。 嫌がって暴れ続けるようなら無理にとは言いませんが、 押さえつけられるより負担は小さいと思います。 目の粗い、 中が見えるタイプを選んであげてください。
上が開くタイプなら入れやすいです。 ただし中で立って向きを変えられるか、 扉がしっかり閉まるかは確認してください。 見た目で選ぶと、 サイズが足りないことがあります。
基本は1匹に1つです。 病院という慣れない場所では、 ふだん仲のいい子どうしでも緊張から争いになることがあります。
考えておいてください。 避難するとき、 猫が入らなくて家に残す、 という事態がいちばん避けたいところです。 ふだんから入れる状態にしておくことが、 そのまま備えになります。
通院が怖い行事のままだと、 体調の変化に気づいても受診が遅れます。 ここがラクになると、 健康面にも効いてきます。
猫の様子がいつもと違うまま入れられない、 というときは、 無理をせず病院に電話で相談してくださいね。
※本記事に掲載している画像の一部は、Google Geminiで生成した画像をそのまま使用、または編集・加工して使用しています。生成された内容は目視で確認し、整合性に問題がないことを確認したうえで掲載しています。
猫と犬と暮らす毎日に、
ちいさな発見を。
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